2026/09/29
玄関土間モルタル仕上げ メリット・デメリットと職人のこだわり

兵庫県相生市たつの市で家づくりをしているひまわり工房です!
こんにちは、現場監督の東です。
玄関に入る前、入ったとき、最初に目に入る「土間」
屋内の土間だと靴を脱ぎ履きする場所であり、外からの砂や泥、雨水などを受け止める場所でもあります。
玄関土間の仕上げには、タイル貼りや洗い出し仕上げ、石張りなどさまざまな選択肢がありますが、私たちがよく採用する仕上げのひとつがモルタル仕上げです。
玄関土間をモルタルで仕上げるメリット・デメリットと、施工する際に私たちが大切にしているポイントをご紹介します。
モルタル仕上げとは?

モルタル仕上げとは、セメントと砂、水などを混ぜたモルタルを土間に施工し、表面をコテで仕上げる方法です。
タイルのように目地が入らないため、すっきりとした一体感のある玄関に仕上げることができます。
素材そのものの無機質な表情も魅力のひとつ。 ナチュラルな住宅から、少し無骨な雰囲気の住宅まで幅広く合わせることができます。
モルタル仕上げのメリット
1.シンプルで素材感のある仕上がり
モルタルの魅力は、なんといってもそのシンプルさ。
タイルのような柄や目地がないため、玄関まわりがすっきりと見えます。
また、コテの跡や色の濃淡など、施工によるわずかな表情が残ります。
この「均一すぎない感じ」を好まれる方には、モルタル仕上げがおすすめです。
2.目地が少なく掃除がしやすい
タイル仕上げでは、どうしても目地部分に砂やホコリが入りやすくなります。
モルタル仕上げの場合は目地がないため、日常の掃除もしやすく、玄関をすっきり保ちやすいのがメリットです。
3.デザインの自由度が高い
「玄関だけ少し素材感を出したい」
「シンプルだけど、タイルとは少し違う雰囲気にしたい」
そんな場合にも取り入れやすい仕上げです。
4.経年変化も楽しめる
モルタルは、時間が経つことで少しずつ表情が変化します。
小さなひび割れや色の変化などが出る場合もありますが、それを「味」として楽しめるのもモルタルならでは。
新築時が完成ではなく、暮らしながら少しずつ変化していく素材です。
モルタル仕上げのデメリット
もちろん、モルタルにも注意しておきたい点があります。

1.ひび割れが発生することがある
ここが一番重要です。モルタルは、乾燥や温度変化などによってひび割れが発生することがあります。
施工条件や下地、乾燥状態などによっても変わるため、「モルタルだから絶対に割れない」ということはありません。
そのため、素材の特性を理解したうえで採用することが大切です。
2.仕上がりに個体差がある
モルタルは職人が現場で仕上げるため、タイルや既製品のように完全に均一な仕上がりにはなりません。
コテの押さえ方や乾燥の状態によって、色合いや表情にも多少の違いが出ます。
これを「味」と感じるか、「気になる」と感じるかは、人によって好みが分かれるところです。
3.部分的な補修が難しい
例えば、長年使用して一部分に傷や欠けなどができた場合。
その部分だけを補修すること自体は可能なケースもありますが、既存部分と新しく補修した部分で、色や質感に違いが出ることがあります。 そのため、「ここだけ新品のように補修して、周囲とまったく同じ仕上がりにする」というのは、なかなか簡単なことではありません。
見た目だけではない。土間の「厚み」にもこだわる

玄関土間は、毎日人が歩く場所です。
そのため私たちは、玄関土間を施工する際、必要な強度を確保できるよう、土間の厚みもしっかりと確保することを大切にしています。
全国一律に○mm以上という基準があるわけではありませんが、仕上げモルタル厚おおむね20~30mm程度が一般的に対し、当社では50~60mmの厚さで施工します。
見た目だけではなく、「その下がどうなっているか」まで考えることが大切です。
「きれいに仕上げる」だけではなく、「長く使えるようにつくる」。

屋外の玄関ポーチで重要なのが、水勾配(みずこうばい)です。
水勾配とは、「水が自然に流れるようにつける床の傾斜」のこと。
ポーチのモルタル仕上げが完全にフラットだと、水がその場に溜まりやすくなります。
そこで、見た目ではほとんど分からない程度に勾配をつけ、水が適切な方向へ流れるように施工します。
ただし、勾配は強ければ良いというものでもありません。
玄関は毎日歩く場所ですから、歩きやすさや見た目とのバランスも重要。
「水は流したい。でも、歩いたときに傾斜を感じさせたくない。」
このバランスを考えながら施工するのも、現場ならではの職人技です。
まとめ
玄関土間のモルタル仕上げには、
- シンプルで素材感のあるデザイン
- 目地が少なく掃除がしやすい
- さまざまな住宅デザインに合わせやすい
- 経年変化を楽しめる
といったメリットがあります。
一方で、ひび割れの可能性や、仕上がりに職人による表情の違いが出ることなど、モルタルならではの特徴もあります。
だからこそ、素材のメリットだけを見るのではなく、素材の特性を理解したうえで、どのように施工するかが大切です。
玄関は、家に帰ってきたときに最初に触れる場所。
何気なく歩いているその床にも、土間の厚み、勾配、下地、コテの仕上げなど、職人の細かな仕事が詰まっています。
「シンプルだけど、なんだか雰囲気がいい。」
「何年経っても、ちゃんと使える。」
そんな玄関をつくるために、見えないところまで丁寧に仕上げています。
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